〜千住ネギ〜

江戸野菜シリーズ、今回は千住ネギ。現在の葛飾区にある水元、金町一帯は昭和の中頃まで千住ネギの産地として有名でした。

その昔、この辺りの農家の人達が「熊手ネギ」「砂村ネギ」を改良し、より品質の高いネギを作ろうと競い合い完成し、特に千住周辺で作られたネギの質がよかったので千住ネギと呼ばれるようになりました。

この千住ネギの千住は産地の名前ではなく、ネギを扱う市場が日光街道の千住宿にあったので千住ネギとなった、という説もあります。

江戸でのネギの栽培の始まりは天正年間(1573年〜1593年)に大坂からの移住者たちが現在の江東区、当時は砂村という地名で、そこで栽培されたのが始まりのようです。

もともとは青い部分を食べる葉ネギでしたが、関西にくらべて江戸は気温が低く霜枯れしてしまうので、土に埋まっている部分を食べるようになり、その白い部分を長くするために土を高く盛り、現在の根深ネギになりました。

江戸時代、吉原では田舎から出て来た武士を浅葱裏(あさぎうら)と呼んでいました。これは浅いネギ色の木綿を使った裏地の着物を彼らは着ていたので、そう呼ばれるようになったと言われています。

またネギの花はその形から葱坊主(ねぎぼうず)といい擬宝珠とも呼ばれます。橋の欄干にある擬宝珠はネギの花から付いた名前だという説もあります。

昔からネギは風邪のひきはじめに効くといわれていて、ネギを首に巻いて寝ると風邪が治るという言い伝えがあるほどです。

ネギには免疫力を高める効果があるのは本当で、その主な栄養分はβカロチン、ビタミンC、カリウムなどで、食べて期待できる効果は血行促進(血液サラサラ)、ガン予防、高血圧の改善、便秘の改善などです。

この千住ネギ、江戸時代から鍋料理や薬味に使われますが、おススメの江戸レシピをご紹介!「根深汁」です。「根深」は白ネギの事です。

材料は水(500cc)、味噌(50g)、千住ネギ(2本)

千住ネギを大きめに切り、水を張った鍋に投入、沸騰させます。沸騰したら弱火にして味噌を溶いて完成!!

そういえば、あの「鬼平犯課帳」で平蔵がこれを食べ「うめぇなぁ・・・」とおかわりするシーンがありました。あ〜、食べたくなってきました、簡単なんで今度やってみようと思います。

おとぼけ動画の新作upしました。日本橋周辺の散歩、ゴールは渋沢栄一像です。是非ご覧下さい。↓

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